省エネ補助金活用の流れ

施設・工場の設備改修において、補助金の活用は、経営の条件と合致する場合、大変有効な手段です。ところが、現在の補助金事情は、単なる機器更新などでは採択されにくく、たとえ採択されるものであっても、非常に少額となってしまうことがあります。

補助金申請には準備段階から事業完了(成果報告書の提出や会計検査は除く)まで、一般的に1年以上を要するもので、また外部企業へ申請代行を依頼した場合、申請すべきではないような金額になることもあります。それらに注意しながら、申請は慎重に検討する必要があります。

補助金申請はその流れや制度の理解が大変重要です。ここでは補助金に関する予算成立までの一般的な流れや、補助金公募から成果報告書の提出までの流れををご説明致します。

補助金の予算成立までのスケジュール

補助金を活用した設備リニューアル工事や、太陽光発電設備の導入工事のためには、国の本予算成立までの流れをしっかり把握しておくことが大切です。
事業系に関わる『補助金』に関する予算成立までの、一般的な流れをご説明致します。施設の改修計画などにお役立てください。

また、申請に関する詳細設計や必要資料の収集などは、ゴールデンウィーク前までに終えておくことをおすすめ致します。
また、公募前に詳細設計を終えておりましても、公募開始後の公募要領の内容によっては、計画の微調整が必要な場合も多々あり、補助金毎の提出資料も異なりますので注意が必要です。

[補助金に関する本予算成立までの流れ]

4~5月 :各省庁が次年度の予算について検討(補助金予算要求の準備)

6月中旬  :経済財政諮問会議で方針が閣議決定

7月中     :財務省にて各省庁の次年度予算についての「概算要求基準」を作成

8月末   :各省庁から財務省へ「予算概算要求」(概算要求額)を財務省に提出

9~12月  :財務省が各省の要求をヒアリング及び査定

12月上旬:経済財政諮問会議で議論する「予算編成の基本方針」を閣議決定

12月下旬:政府予算案の閣議決定

1月    :政府予算案を国会へ提出

2~3月 :国会にて審議

3月末   :衆議院及び参議院にて可決後、本予算成立

4月以降  :予算執行、政策が実行される

5月    :各補助金の公募開始

6月末頃  :申請期限(補助金によって申請期限は異なります)

補助金公募から成果報告まで

公募が開始された以降が、補助金申請の本番です。
補助金申請では、公募までの計画にも時間がかかりますが、特に採択された以降~実際に補助金が入金されるまでが最も労力がかかり、補助金入金以降も報告や会計検査(必要に応じて)など、やらなければならないことが決して少なくありません。

[補助金公募開始~成果報告書までの流れ]

5月下旬 :各補助金の公募開始

6月末頃 :申請期限(補助金によって申請期限は異なります)

7~8月   :審査

8月末  :採択・交付決定(補助金によって交付決定日は異なります)

9月以降はおおよそ以下の流れになります。

・交付申請:採択されても申請を行い決定しなければ、事業開始が出来ません。

・交付決定

・事業開始:交付決定日以降に開始が可能です。

・中間検査実施(必要に応じて、また補助金毎に異なります)

・事業完了

・実績報告書の提出

・確定検査実施、現地調査実施(現地調査は必要に応じて)

・額の確定と確定通知書受け取り

・精算払請求書の提出

・補助金が振込まれる

・事業完了翌々年度に成果報告書の提出(補助金毎に異なります)